カリラ12年
元々カリラが好きという事もあり、スタンダード商品でもある12年はたまに買っていたのですが、記事にした事がありませんでした。という事で、モルトハウス本町で購入してきました。
そんなカリラはヘビーなアイラモルト達が並ぶ中でも、違った一面を見せてくれる一本で結構好きなボトルでもあります。
カリラ12年の紹介
という訳で、今回はカリラ12年のテイスティングをしたいと思います。カリラのスペルは「CAOL ILA」で、ゲール語ではアイラ海峡という意味があります。
確かにアイラモルト特有の香りはありますが、ラフロイグやアードベッグに比べるとずっと大人しい(上品)と思っていますので、気楽にゆったりと楽しんで飲みたいと思います。
まぁ香りや味については、後程のテイスティングで確認する事にしますw
さて、カリラですがスコットランドの北東部に位置する場所に位置し、ヘクター・ヘンダーソン氏によって1846年に創業したカリラ蒸溜所で生産されています。
アイラモルトの中では最大の生産量を誇るようですが、ジョニーウォーカーのキーモルトでもある事から、その生産の多くがブレンドに使用されており、シングルモルトとして販売される量としては全生産量からすると少ないのでしょうね。
そのシングルモルトであるカリラですが、シングルモルトとしての販売は2001年からという事で、カリラ蒸溜所の歴史からするとずっと最近の事なんですね。
その中での厚いファン層ですから、カリラが上質なシングルモルトであるという事は容易に想像できますね。
また個人的に感じている事ですが、最近はボトラーズからのリリースも目立ってきているなと感じています。
これもカリラが良いモルトだという、一つの表れかなと思います。
香りと味について
色は輝きのあるクリアなレモンカラーです。
香り
香りはピーティさが強く広がります。潮の香りが漂い、海岸にいるような気分になります。スモーキーさはそこそこで、意外にもオレンジの様なフルーティさも、といった所です。
ヘビーな香りではありませんので、ボウモア12年と同じくアイラモルト初心者の方でも比較的取っ付きやすいかなと思いました。
味
味の方はまずはしっかりしたスモーキーな香りが広がり、ピート香も大人しめではありますが、ゆっくりとその存在を感じられます。その後は、全体をまとめるようにフルーティな味わいが広がっていきます。
鼻へと抜けていく香りは、フルーティでありながら少しドライな、アイラモルトらしいスモーキー感がすっと抜けていきます。
喉を抜けた後には、スモーク感もありながら甘みのある余韻を十分に残していってくれます。
樽感は強くありませんので、カリラの原酒を楽しむという感じです。
樽のウッディ感も含めてカリラなのですが、何というか・・・難しいのですが、カリラそのものを楽しむというのでしょうか。
アイラモルトらしさと、華やかさをバランスよく兼ね備えたウイスキーですね。このバランスの良さこそが、カリラ12年の素敵なポイントかなと思いました。
相変わらずの、安定した美味しさを持つカリラ12年でした。
今回テイスティングに使ったグラスはこちら
最後に・・・
やはりアイラモルトと言える、しっかりとした芯を持っていてくれたカリラ12年でした。
オフィシャルボトルでも、様々な熟成年数や方向性を持ったカリラはバリエーションの幅も広いので、また違うカリラも楽しみたいと思います。
先ほども書きましたが、特に最近はボトラーからも(短熟ものではありますが)多くリリースされていますので、選択肢も多く選ぶ楽しみがありますね。